街角散歩≪鎌倉 仏閣巡り≫
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2005.8.27(Sat)  「高徳院 鎌倉大仏」
(神奈川県鎌倉市長谷)
 自転車に乗って鎌倉仏閣巡りに出かけました。
 朝早かったため、どこのお寺も開門していなかったので、デニーズで朝食をとった後、鎌倉駅をスタートして9カ寺を回りました。


【JR鎌倉駅東口】
 普段の鎌倉駅前は、バスやタクシー、それに加えて通行の人の波でごった返しています。こんなに静かで、歩き易く、広々とした鎌倉駅前は初めてです。
【JR鎌倉駅西口・江ノ電鎌倉駅】
 鎌倉駅の江ノ電側です。ここも、日中は江ノ電の乗降客で犇めき合っているのですが、ひっそりとしていました。
【小町通り】
 早朝の小町通は、朝の健康散歩をする地元のお年寄りだけで、日中の人ごみが嘘のような静けさでした。

 逆光で見えにくいですが、「小町通り」と書かれた可愛らしい幟旗の文字が読めますか?
【江ノ電 長谷駅】
 鎌倉駅周辺のお寺巡りをするには、時間が早かったので、朝食でもと思いましたが、休憩するところすらまだ開店していません。
 時間潰しを兼ねたデニーズでの食事でも時間が余り、少し離れた長谷方面のお寺から回り始めました。
【長谷寺】
 江ノ電「長谷駅」を降りて、鎌倉の大仏方面(山側)へ200mほど進み、小路を左へ折れると、その突き当たりが長谷寺です。
 長谷寺は、正式名称を「海光山慈照院長谷寺」といい、坂東三十三観音の第4 番札所です。また、鎌倉七福神の大黒天の寺としても人気があります。
 三門を潜ると庭園があり、奥の石段を登ったところに、観音堂があります。
 この観音堂には、木造観音では最大級ともいわれる高さは9.18mの十一面観音(通称:長谷観音)があります。
 観音堂の左奥には、経蔵があり、その中には時計方向に1回転させると一切経を1回読んだ功徳があると言われる「輪蔵」(左写真)があります。
 
 三門を潜り右手奥には、岩に刻まれた弁財天と十六童子が灯明に浮かぶ弁天窟があります。しかし、今日はまだ誰も訪れていないのでしょう。灯明もなく、誰もいなかったので、1人で回る屈の中は肝試しのようでした。
【高徳院】
 正式名称は、「浄土宗大異山高徳院浄泉寺」ですが、寺院名よりも鎌倉の大仏で通っています。
 大仏は、当初木製で1243に完成したものの、4年後の台風で倒壊、1252年に青銅の大仏鋳造が始められました。しかし、1498年には、大仏殿が津波で流され、それ以降、大仏は露座となっています。

【鎌倉大仏】

 大仏の正式名称は、「高徳院阿弥陀如来座像」といい、青銅仏身:11.3m、重量:121トンです。顔の大きさだけでも2.3mもあるそうです。
 大仏の内部も見学することができます。左下の写真がその入り口です。
【本覚寺】
 山梨の身延山から日蓮の遺骨を分骨したため「東身延」と称されています。
 
 七福神の恵比寿神が祀られた八角形の「夷堂」があり、鎌倉七福神巡りの寺として訪れる人の多い寺です。
【妙本寺】
 正式名称「比企谷妙本寺」、山号を長興山といい、宗祖の日蓮聖人を開山に仰ぐ日蓮宗最古の名刹です。
 写真は、朱塗りの二天門で、両脇に持国天、毘沙門天の二天が祀られていることからこの名がつきました。
 左下は、祖師堂です。
【建長寺】
 建長寺は、巨福山建長興国禅寺といい、鎌倉五山の第1位とされる臨済宗建長寺派の総本山です。
 また、「けんちん汁」の発祥地とも言われています。
 「けんちん汁」は、中国の巻繊汁(ケンチェンジル)が発祥と言われていますが、ここ建長寺で修行僧が食べていた「建長汁」が訛って「けんちん汁」となったという説もあるのだそうです。


 三門は、県の重要文化財に指定されています。楼上に五百羅漢などを安置し、その下を通ると心が清浄になるなるといわれています。
 いつもは混雑していて、うんざりしてしまいますが、今日は5人の中国人に会っただけで、落ち着いた建長寺の佇まいに触れることができました。
 鎌倉を観光するには、午前の開門直後が良いようです。
 
 仏殿は、1647年に東京の芝の増上寺から徳川秀忠の夫人、崇源院の霊屋を移築したものだそうです。


 梵鐘は、建長寺創建から現存するもので、国宝に指定されており、常楽寺、円覚寺の鐘と共に、鎌倉三名鐘の1つに数えられています。



 方丈(龍王殿)の背後には右下の写真にある庭園があります。何度訪れても心落ち着く場所です。
 今日も小一時間ほどボ〜としてしまいました。


 日本画家の小泉淳作画伯による雲竜図です。この図は、建長寺事務所の玄関に掲げられた一片50cmの絵ですが、法堂(はっとう)の天井には、たて約10m、横約12mに及ぶ巨大な雲竜図が描かれています。素人の僕にもその迫力が伝わってきます。これまでの特別公開は観られなかったので、次回の公開時には是非観に行きたいと思っています。
【浄智寺】
 浄智寺は、鎌倉五山第4位とされる臨済宗円覚寺派のお寺です。また、布袋尊も祭られており、鎌倉七福神巡りの場所にもなっています。
 この三門(鐘をさげた楼門)がとても印象的なお寺です。
 御朱印を頂くのに訪ねた方丈で見た畳の間に、和の落ち着きを実感しました。
【杉本寺】
 杉本寺は、奈良時代創建の鎌倉最古の寺といわれ、行基自らが刻んだ十一面観音を安置したのが始まりとされています。十一面杉本観音と書かれた幟旗が階段の両脇に林立していました。
 板東三十三カ所観音霊場の1番札所です。
 階段を登り切ったところに観音堂があります。観音堂は、萱吹き屋根で風格と落ち着きを感じました。
【報国寺】
 報国寺は、1334年に創建された臨済宗建長寺派の禅宗寺院で、本道裏手に孟宗竹の涼しげな林があることから「竹の寺」としても名を馳せています。
 幸い、この竹林を散策しているのは僕一人だったので、ゆったりとした気持ちに浸ることができました。歳のせいか、和風が心地よいこの頃です。
【浄妙寺】
 稲荷山と号し、鎌倉五山第5位の位を持つ臨済宗建長寺派の古刹です。
 創建時は、極楽寺と称していましたが、禅刹に改め、寺名も「浄妙寺」と称しています。
 昔は23もの塔頭をもつ大寺院だったそうですが、今は江戸時代の本堂のみです。
 
 その大寺院の名残りが付近の町名にあります。お寺の名前が「浄妙寺」なのに、この辺りの住所は、浄明寺町となっています。これは大寺院と同じ文字を地名に使うのが憚れ、異なる文字を当てたのだそうです。
 当日は、法要が行われ、本堂の内部を見ることができませんでした。残念!



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