山歩き≪槍ヶ岳〜北穂高岳≫

/// ///
2009.09.20(Sun)〜21(Mon)  「槍ヶ岳」
(長野県/岐阜県)


 ボーナスのような秋の5連休。
 出張のため、4連休になってしまいましたが、それでも、何をしようかと迷うほどのお休みです。(^^)v
 そこで思いついたのが、久しぶりの北アルプス。
 思い立ったが吉日で、出張から帰宅したその足で松本を目指しました。(^O^)/
 家内の冷たい視線を背中に感じながら・・・。(^_^;)


【目指せ! 上高地】

  今回のコースは一昨年と同じ、「上高地→槍ヶ岳→大喰岳→中岳→南岳→北穂→涸沢岳→奥穂→前穂→上高地」と3000m峰8座を巡る岩稜コースです。
 松本インターで長野自動車を降り、R158で一路上高地を目指します。


【上高地バスターミナル】
 AM2:00 沢渡の駐車場に到着。
 4:30まで車中で仮眠をとり、バスで上高地へ・・・。
 上高地のバスターミナルは、すでに大勢の登山客で賑わっていました。
【河童橋】
  予報通り、天気は快晴。
 河童橋から見える穂高の峰々が登山気分を盛り上げてくれます。(^O^)/


【徳 沢】

 AM7:26 「徳沢」着
 徳沢までは、ほとんど平地の山道です。
 朝の眠った身体には、ちょうどいいウォーミングアップです。
 徳沢のテント場では、朝日を浴びた色とりどりのテントが気持ちよさそうです。
 将来、余裕があれば、ここにもテントを張ってのんびりしたいものです。


【徳沢〜横尾】
 梓川沿いの単調な山道が続きますが、その間、ずっと穂高の山々が微笑んでいてくれます(^^)v


【横 尾】
 AM8:20 「横尾」着
 横尾のテント場からは、屏風岩が迫りくるように大きく見えます。
 この先の横尾大橋を渡ると涸沢です。
 今回は、橋を渡らず、写真右方向の槍沢へ分け入ります。


【槍 沢】
 横尾から槍沢ロッジまでは、涼しい森の中を進みます。


【槍沢ロッジ】

 AM9:40 「槍沢ロッジ」着
 休憩するつもりはなかったのですが、お弁当を広げているグループを見て、小腹がすきました。(^_^;)
 昼食に持ってきたおにぎりとSOYJOYを頬張って、スタートです。


【トリカブト】
 前を歩かれていた3人の方が道端の紫色の花を熱心に撮影されていました。
 これまで、花の写真など撮ったことがなかったのですが、珍しい花なのかも・・・と思い一緒にシャッターを押しました。
 ブログにアップしたところ、これがあの悪名高いトリカブトだと初めて知りました。
【ババ平】
 槍沢ロッジを後にすると、急に視野が広がります。
 ババ平の緩やかな坂道で少しずつ高度を稼ぎます。 この辺りまでは、ルンルン気分なんですが・・・。(^^)v
【天狗原分岐】
 左へ進むと、天狗原を通って南岳へ通じる登山道です。
 槍ヶ岳へは、右へ進んでいきます。
 ここから本格的な坂道の登場です。


 槍の穂先が見えてきました。 しかし、この登山道は槍ヶ岳が見えてからが長くて辛いのです。(-_-;)
2009_09200069-b.jpg へのリンク
【坊主岩屋下】
 槍ヶ岳が一段と大きく見えるようになりました。
 しかし、ここからがとっても辛いんです。(-_-;)
 周りの方も歩みがノロノロです。(^_^;)


【殺生分岐】
 殺生分岐までは、何とか保っていた空元気ですが、ついにこの辺で尽きてしまいました。
 足が重くて、重くて、ぜんぜん前へ進みません。(-_-;)
 それに、よく見ると槍ヶ岳には長蛇の列が・・・。
 下ってくる方に聞くと、槍の穂先へ上るのに2時間待ちとのこと。
 さらに、戦意喪失です。(-_-;)

 振り返ってみると、高度感があります。
 「けっこう登ってきたんだな〜・・・。」(^^)v


 「槍ヶ岳へ登る行列が見えますか・・・?」
 すぐに、ディズニーランドのアトラクションを待つ列を思い浮かべました。
 聞きしに勝る槍ヶ岳の行列です。(^_^;)
 この分だと、最後列の方がここへ戻るのは、日没頃になりそうです。
 残念ですが、槍ヶ岳の頂上はパスすることにしました。
 明日の朝に登りましょう。(^O^)/


【槍ヶ岳山荘】
 何とかPM1:28 「槍の肩」に到着
 しかし、右を見ても左を見ても、人・人・人・・・。
 槍の先端まで、ずっと人の列が続いています。(^_^;)
 もちろん、山荘も大混雑で、聞くところによると、今日は1枚の布団に3人で寝ることになるそうです。(-_-;)
 「ハァ〜・・・?」 「どう考えても、そんなのは無理!」
 槍ヶ岳山荘での宿泊を諦め、疲れた体に鞭打って、南岳小屋まで足を延ばすことにしました。
 あそこなら、ここよりは空いているはずですから・・・。(^^)v


【大喰岳】
 PM2:30 「大喰岳」着
 大喰岳は、槍ヶ岳に隠れて目立たない山ですが、3101mの標高がありす。
 やっぱり、写真を撮るときは、槍ヶ岳が中心か〜・・・。(^O^)/
 今日宿泊する南岳小屋へは、まだ2山も3山も越えなければいけません。
 楽しいはずの稜線歩きですが、ほとんど惰性で歩いています。(^_^;)

 まずは、目の前の中岳をしっかり登らなきゃ・・・。(^^)v


 比較的、アップダウンの少ない稜線ですが、疲れた身体に中岳の登りは、けっこうなものです。
 頂上直下は、梯子も登場して楽しいのですが・・・。
【中 岳】
  頂上で、ジャンダルム、大キレットを通ってきた方と出会いました。
 その方は、南岳小屋が一杯なので、槍ヶ岳まで足を伸ばすとのこと・・・。
 槍ヶ岳の状況を話すと、「ガクッ」と肩を落とされていました。
 しかし、こちらも南岳の状況を聞いて、笑うしかありませんでした。(^_^;)
【中岳と南岳の中間ピーク】
  中岳と南岳の中間地点という名もない頂ですが、標高は2987mもあります。


【南 岳】
  本日最後の山を登り終えました。 眼下に南岳小屋が見えます。
 目の前には、北穂の北壁がド〜ンと迫り、神々しいまでの穂高の姿に暫しウットリです。(^O^)/


【南岳小屋】
 南岳小屋に入るのは、今回が初めてです。
 小屋の内部は、外見から想像できないほど綺麗な小屋です。(^O^)/

 早速、宿泊を申し込みに受付へ行くと、「今日は、前例のない混雑です。無理は重々承知ですが、3人で1枚の布団を使用していただきます。」と明るく言われました。
 「それじゃ、逃げてきた槍ヶ岳山荘と一緒じゃん・・・。」(-_-;)

 幸い、消灯前に通路も解放され、1枚に2人でよいことになり、「ヤッター!」と宿泊者全員でガッツポーズです。(^o^)/
 しかし、よくよく考えると、1枚の布団に2人で寝ることがこんなに嬉しいなんて・・・。(^_^;)


【御来光(南岳小屋前にて)】

 朝を通路の床の上で迎えたので、御来光を見るテンションに至らず、ごろ寝を決め込んでいましたが、山に来たからには、ご来光を拝まないと・・・。
 本来ならば、南岳山頂か常念平まで登るところですが、時間がありません。(^_^;)
 何とか、ピラミダルな常念岳の右から顔を出す太陽に間に合いました。(^_^)v

 御来光を見て小屋へ戻ると、小屋横のテント場の向こうに笠ヶ岳が・・・。
 向こうからだと、槍ヶ岳や穂高の山々が綺麗なんだろうな〜・・・。


 今日の予定は、大キレットを通り奥穂高岳の手前の穂高岳山荘まで歩くつもりですが、今日も山小屋は大混雑必至です。(-_-;)
 もう、ギューギュー詰めの山小屋はノーサンキューなので、急きょ予定を変更し、北穂高岳から涸沢を経由し、今日のうちに上高地へ降りることにしました。
 問題は、最終バスの時間までに下山できるかどうか・・・です。(^_^;)
【大キレット スタート】
 AM5:58 いよいよ大キレットのスタートです。
 まず、南岳からキレットの最鞍部まで一気に下り、岩場の稜線を北穂高岳へ向かいます。
 まだ、身体が温まっていません。
 上高地の最終バスのことを考えると、急ぎたくなりますが、慎重に慎重に・・・。
 下を覗き込むと、吸い込まれていくような高度感です。(^_^;)
 今日は、こんな岩場がたくさん待っています。
 「これぞ、北アルプス!」(^O^)/
【河童橋】
 後ろを振り返ると、もうこんなに降りてきたんですね。(^^)v
 南岳があんなに遠くになりました。
【長谷川ピーク】
 岩場の細い稜線を下を向いて歩いていたら、気が付くともう長谷川ピークです。(^_^;)
 AM7:25 「長谷川ピーク」通過
 長谷川ピークを越えてみると、下りが渋滞しています。(-_-;)

 慎重に歩かなければいけない場所なので、逸る心を抑えるのには、ちょうどいいかもしれません。(*^_^*)


 こんな岩を越えて、もう少しで「A沢のコル」というところで、上方から「落〜!」と大きな声が響きました。 見上げると、「カ〜ン!」という乾いた音を引きながら大きな岩が・・・。
 幸い、岩のバウンドがよく、人の体ほどありそうな岩は、「A沢のコル」で休んでいる方々の頭上を越えて行きました。
 直撃した時のことを思うとゾッとします。(-_-;)


 ここから見る長谷川ピークは、特に尖がって見えてカッコイイです。 あんなにも両側が鋭く切れ落ちた稜線を歩いてきたんだな〜・・・と思うと感慨深いものがあります。(^^)v
【飛騨泣き】
 先ほどの落石で、A沢のコルでは休む気になれず、一気に飛騨泣きへ突入しました。(^_^;)
 いよいよ大キレットの核心部の飛騨泣きです。 鎖を掴み、この大岩を乗り越えます。
 先行のご婦人が少し手間取っておられましたが、何とかクリアー。
 見ていて「ホッ」としました。
 次は我が身ですが・・・。(^_^;)
【河童橋】
 写真には写っていませんが、足とはスパッと切れ立っていて、何もありません。
 鎖とステップだけが頼りです。(^_^;)
【北穂高岳からの槍ヶ岳】
 北穂の小屋までも浮き石の多いガレ場を登ります。
 後続の方がおられるので、落石を起こさないよう一歩一歩慎重に・・・。
 通ってきた槍ヶ岳から大キレットの稜線が見事です。(^O^)/


【北穂高小屋】

 AM8:45 「北穂高小屋」着
 「やっと着いた〜!」と大キレットを通り越した達成感と満足感が身体から溢れ出るようです。(^O^)/

 穂高で一番好きな北穂高小屋です。
 山小屋としては、小さな部類ですがアットホームな雰囲気が充満しています。(*^_^*) 槍が岳を見ながら北穂のテラスで飲むコーヒーは最高です。(^O^)/
 今日は、喉がカラカラでポカリスエットの一気飲みでしたが・・・。(^_^;)


【穂高連峰】
 当初の予定では、この穂高の峰々(写真右)を歩くつもりだったのですが、今日は、北穂高岳の南稜を涸沢へ下ります。
 どっしりとした笠ヶ岳(写真左)ともこれでお別れです。


【河童橋】
 ここまで人が多いとは・・・。
 北穂高岳を登ってくる方の列が途切れません。
 「すいませ〜・・・ん。」
 「先に降ろしてくださ〜・・・い。<(_ _)>」
 山では登り優先ですが、このまま見ているだけでは、一歩も降りることができません。(^_^;)
【涸沢カール】
 まだ、爆発的な紅葉には、少し早いですが、木々が少しずつ色付いてきています。
【涸沢小屋】
 AM11:12 「涸沢小屋」着
 向かいの涸沢ヒュッテへ行くことも考えましたが、1秒でも早くソフトクリームを食べたくて、涸沢小屋へ寄りました。(^_^;) 


 涸沢で食べるソフトクリームは、どこで食べる高価なスイーツより美味しくて、その甘さに蕩けそうです。(*^_^*)
 北穂の下りでは、行動食を一切食べていなかったので、お腹がペコペコです。
 涸沢カールを眺めながらいただくカレーライスも最高です。(^O^)/


【涸沢のテント場】
 色とりどりのテントで賑わう涸沢のテント場です。
 皆さん、ここをベースに北穂高岳やザイテングラートを通って奥穂高岳へ登られているのでしょう。
 中には、本を顔に置いて日光浴をしている方もおられました。 気持ちよさそうだな〜・・・。(*^_^*)
【本谷橋】
 最終バスの時間が気になって、涸沢からは、走るように一気に下ってきました。
 どうやら余裕で上高地のバスターミナルへ着きそうなので、暫し休憩です。
【横 尾】
 昨日の元気な姿はどこへやら・・・。
 しっかりしているつもりでしたが、バテているのが証拠に残ってしまいました。(^_^;)


【上高地】
 「最終バスに間に合うだろうか・・・。」と時間を気にしながら下ってきましたが、上高地で待っていたのは、バス待ちの行列。
 「沢渡行き」のバスを待つ列がバスターミナルから300mある河童橋の手前まで続いていました。(-_-;)
 結局、上高地をバスで出発したのが、PM7:20 何とか沢渡温泉に入り、汗を流して帰路に着きました。 今回の山行きは、台風一過の天気に恵まれ、素晴らしい山歩きを楽しむことができました。 ただ一点、山小屋のすし詰め状態を除けばですが・・・。(^_^;)





inserted by FC2 system